嶌田井書店

風の通る或る町に、稀にしか辿り着けない書店がある。

2016-12-01から1ヶ月間の記事一覧

リトルインディアへ(3)

「あなたの毎日に、旅はあるか。」 そんなコピーを冠したフリーペーパーを、2016年11月に開催された第二十三回文学フリマ東京で配布いたしました。前回の「リトルインデイァへ(2)」に続き、続編をお送りいたします(今回が最終回です)。どうぞお楽…

六条くるる『君がいたってだめなんだ』

これはどこで入手したんだっけ。 本当にこの人の感性は好きだなあ、と思う。特に好きな一首をあげて批評したりしたら、なんだか作者の方に嫌われてしまうような気がするからしないけど。 あとがきに書かれているように、落ち込んだとき、うまくいかないとき…

葵夏葉『自選詩集 死にたくなるほど優しい夜に』

文フリ東京で入手した『自選詩集 死にたくなるほど優しい夜に』を読んだ。 この作者の作品は初めて読んだと思うが、とても知的な作風である。言葉遊びのようなものもあるし、また、リフレインや対句など、技巧的なところも見られる。 他方で、五感に訴えてく…

京都旅行記・金閣寺

京都で「この寺に行くべきだ」という寺がどこなのかわからないが、「この寺が一番派手だ」という寺ならすぐに思いつける。金閣寺だ。正式には鹿苑寺金閣という。 バスを降り、ちょっとした坂道を登れば、そこが金閣寺である。入るとちょっとした森っぽくなっ…

京都旅行記・清水寺

早速京都に向かう。京都はいつでも観光客の絶えない街である。その中でも特に修学旅行のメッカと言うべき場所が清水寺である。訪れてみなくてはなるまい。 清水寺は坂の上にある寺である。観光客向けのソフトクリームや八つ橋が売られているのを見ながら、え…

祇園祭

本記事は、第二十三回文学フリマ東京にて配布したフリーペーパーに収録したものです。 ------------------------------------------------------------------------- ようこそ京都へ。とはいえ私は京都出身ではない。この町に5年住んでいる、観光客とも住人…

リトルインディアへ(2)

「あなたの毎日に、旅はあるか。」 そんなコピーを冠したフリーペーパーを、2016年11月に開催された第二十三回文学フリマ東京で配布いたしました。そのエッセイの続編を今回よりお届けいたします。どうぞお楽しみに。 -------------------------------…

リトルインディアへ(1)

リトルインディアへ シンガポールの雨は気まぐれだ。そして怒りっぽい。朝には爽やかな顔をしているくせに、午後になるとだんだんと気難しくなり、いきなり雷を呼んだり激しく雨を降らせたりする。小一時間ほど人々をずぶ濡れにするとすっきりするのか、ケロ…

旅記事開設について・予告

先日の文フリ東京ではフリペをお配りいたしました。河嶌がシンガポールのリトルインディア、篠田が京都の祇園祭について書いておりましたが、実はそちらは初回です。これは連載記事だったのでございます。 これから第二回以降の記事がアップされます。乞うご…