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嶌田井書店

風の通る或る町に、稀にしか辿り着けない書店がある。

京都の街とフリーペーパーと

メンバーのひとりごと

書店員の篠田くらげです。よろしくお願いします。

 

今回配布予定のフリーペーパーでは京都を担当しています。埼玉出身の私にとって京都は異郷です。

 

あなたは旅人ですか?

 

私はずっと旅をしてきたような気がします。学生時代には生徒のグループがあったりするものですが、私はあえて特定のグループには入らず、いくつものグループをふらふらと漂っていました。くらげの名は伊達ではないのです。

 

どこにでもいて、どこにもいない。それが私です。それでいい、と思っていました。「でもそれは違いました。私は愛する人と出会い、相手を守ってひとつのところに根を下ろして生きる幸せを知りました」と書けばある意味ではハッピーエンドです。でも現実はそう簡単にはいかないものです。

 

そんな中に京都です。京都は実は、旅人の街なんだと思います。千年の都。平氏、源氏、信長、秀吉、家康、数限りない英雄たちが京都を目指し、生き、死んでいきました。名を残さなかった庶民たちもやはりこの街で生きていました。そんな中、ずっとあったのは京都の街だけ。ならば。京都人は仮住まいとしてあの街に生きているのです。あるのはただ、京都という土地だけなんです。

 

ただ一つ変わらないのは、祈るということ。庶民も権力者も、決して届かない仏に祈る時だけは等しく同じ姿だったような気がします。だからあの街にはあんなに寺があるのです、きっと。

 

今回のフリーペーパーでは、そんな京都の街に少しだけ触れていただきたいと思っております。嶌田井書店、旅の途中にふらりとお寄りください。そこで私たちは、あなたを待っています。

 

(篠田くらげ)

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